SAR
合成開口レーダ
人工衛星リモートセンシング
近年、気候変動に起因する台風や大雨などの自然災害が頻発しています。その被害を最小限に食い止め、一人でも多くの人命を救うために有用とされているのが、人工衛星データの活用です。
なかでも、人工衛星リモートセンシング技術を応用し、土砂流出に関与する山地環境の変化を広域かつ迅速に把握する手法の開発がすすんでいます。
合成開口レーダ
衛星に搭載されたレーダによって地上の画像を生成する“SAR(サー)”と呼ばれる技術(“Synthetic Aperture Radar”の略で、日本語では“合成開口レーダ”)、これはレーダを搭載した衛星が軌道上を進行方向に移動しながら、開口の小さなアンテナを用いて地表面の観測領域にマイクロ波を繰り返し送受信することで、仮想的に大きな開口のアンテナからマイクロ波を送受信している状態を作り出すものです。その結果、対象物からの反射によって緻密な画像を生成することができます。
環境防災技術研究所の取り組み
たとえば、防災・減災分野で注目される画像処理、つまり、同じ観測条件の二時期のSAR画像を合成することで地表被覆の変化を把握し、植生地から非植生地に変化した範囲を斜面崩壊地(それが、土砂移動なのか)として自動抽出できる可能性があります。
弊社では、これらの分野での衛星画像処理の基礎的技術を大学との連携を通じて取得しています。